現場視察・見学会
現場視察実施企業
見学会実施企業
開催概要
- 日時
- 2025年11月17日
- 場所
- 花王株式会社 川崎事業場
- 内容
- 全社員参加型体力測定会の取組事例紹介、体力測定・運動教室体験
実施模様
労働災害の防止、安心して働ける職場環境づくりを目指して
SAFEコンソーシアム会員事業者参加による
「安全衛生見学会in神奈川」開催
2025年11月17日、厚生労働省 SAFEコンソーシアム事務局では、労働災害防止と安全な職場環境づくりを目的に、コンソーシアム会員事業者による「安全衛生見学会in神奈川」を開催しました。今回、視察先となったのは、SAFEアワード2024年度 製造業・建設業/運輸業等/「エイジフレンドリー部門」でブロンズ賞を受賞した花王株式会社 川崎事業場。ゼロ災害の維持・強化と運動習慣化を目的とする同社の取り組みを見学しました。
全社員が主体的に参加できるスタイルを目指した
花王株式会社の家庭用製品の東日本の供給拠点となる川崎事業場では、約300名の社員が働いており、そのうちの約3分の1の100名が4部の交替勤務制をとりながら24時間稼働しています。同事業場では、若いうちから健康意識を高く持ち、高年齢になっても安全安心、元気に働ける職場、エイジフレンドリーな職場づくりを目的に、社員が主体的に健康づくり活動に参加できるよう、2024年度から「みんなで参加しよう体力測定会」を実施しています。
今回の「安全衛生見学会」では、同事業場での取り組み内容の説明に加え、実際に参加者たちが体力測定会実施後に行われる測定結果改善を目的とした運動教室を体験しました。
部署の枠を超えた連携による新たな取り組み
安全衛生見学会の冒頭、厚生労働省 労働基準局 安全衛生部安全課の立石係長から挨拶があり、事例共有会への参加と協力に感謝を述べるとともに、SAFEコンソーシアムの目的の一つに、参加企業が安全に安心して働ける職場環境づくりに関して事例の共有があることを説明。今回の見学会を通じて、コミュニケーションをとりながら他社の取り組みから気づきを得て、自社の取り組みに生かしてほしいと呼びかけました。
また、近年の労働災害において「転倒」や「無理な動作」による「行動災害」が多く見られ、高年齢労働者では重症化しやすい傾向があることを指摘し、高齢者の災害防止対策も含めて、ご参加いただきたいと呼びかけました。
さらに、厚生労働省が令和2年から推進している「エイジフレンドリーガイドライン」が、今後は法的に根拠をもつ「指針」として改定され、令和8年4月施行を目指していることを説明。最後に、行動災害防止の取り組みを積極的に発信・共有し、安全で健康的な職場づくりにつなげてほしいと述べました。
続いて、健康相談室の青柳さんから、同社の事業紹介、「みんなで参加しよう体力測定会」の取り組みについて説明がありました。この取り組みが実施された背景として、川崎事業場での健康課題は全社員の生活型災害予防(ゼロ災害) の維持・強化であり、BMI25以上率の改善、ほとんど運動しない率の改善を目指し、若いうちから運動を習慣化することに着目した。以前から健康相談室より健康づくりイベント(運動教室・体力測定)を提供してきたが、興味のある社員だけが参加する傾向にあった。本来、全社員自らが体力を把握し、若いうちから健康改善意識を高め、健康を維持・増進し働けることが大切であり(社員のヘルスリテラシー向上)、全職場の安全衛生委員・環境安全・人事総務部・健康相談室(産業医・看護職)の4者で連携・協働し、全社員参加型の「みんなで参加しよう体力測定会」がスタートしたという説明がありました。
イベントへの社員参加率アップを実現
次に、「みんなで参加しよう体力測定会」の測定内容についての説明がありました。各職場の安全衛生委員にも目的を理解してもらい全参加目標とした働きかけを行った。実施にあたり工夫したのは、職場で測定できる仕組みの構築。楽しく簡単に自分自身で測定できるよう項目を6つにしぼり、1週間単位で体力測定器を各職場へ順番に回し、職場で体力測定が行えるようにしたこと。また、社員が休憩時に利用できるリフレッシュルームに体力測定器を常設し、いつでも使えるようにした事例の紹介がありました。
測定結果については、各職場の安全衛生委員が配布し、その結果を踏まえて次回の実施に向けて個々が運動に取り組むよう推奨しているそうです。
なお、「みんなで参加しよう体力測定会」の第1回目は、全社員の約半数となる150名が参加。うち交替勤務者が49名も参加したことは、同事業場にとって大きな成果だったということでした。実施評価を3項目(①参加人数、②測定数値変化③行動変容ステージ変化)で行い、この評価を基に何度も4者で議論し、次回の体力測定会に繋げている。この4者の連携が川崎事業場の強みとなっています。
体力測定会の結果、川崎事業場の健康課題改善を目的とした「運動教室」を体験
川崎事業場の健康課題と体力測定の目的等について講話も行い、社員に理解してもらったうえで実施。今回の見学会では、安全衛生見学会の参加者も加わり、運動教室を体験しました。
コミュニケーションの活性化にも効果的な取り組み
「安全衛生見学会」終了後、参加者との質疑応答が行われました。
参加者からは「運動教室の雰囲気が良く、社員の皆さんが楽しそうに行っている姿が印象的でした。運動の説明も丁寧にしていただけるので、ちゃんと理解したうえで運動に取り組めると感じました」、「健康が目的になっている取り組みですが、それによってコミュニケーションも生まれているのだと思いました。とても素敵な取り組みだと思います」などの感想を聞くことができました。
今回の「安全衛生見学会」では、花王株式会社 川崎事業場が全社員の健康増進と改善、労災防止に向けて実施している取り組みに触れることができました。その中で、体力測定会の参加者を増やすために行われている工夫を知ることもでき、参加者にとってとても意義のある見学会となりました。
